東京駅の歴史を1時間で巡るモデルコース|丸の内駅舎と駅前を短時間観光
TOKYO STATION HISTORY WALK
知ると歩きたくなる東京駅|見どころ・歴史シリーズ
東京駅の歴史を1時間で巡るモデルコース|丸の内駅舎と駅前を短時間観光
改札外だけで巡れる、初めての人向け1時間コースです。
東京駅で1時間ほど時間が空いたとき、何をして過ごすか迷う人は多いはずです。東京駅は広く、行き当たりばったりで歩くと、見どころを探すだけで時間を使ってしまいます。
そこでこの記事では、東京駅の代表的な歴史スポットを、無理なく歩ける順番でつないだ1時間のモデルコースを紹介します。初めての人向けに、JR東京駅の丸の内南口改札を出て、改札外だけで巡れるコースにしました。観光と移動は約48分までとし、残りの約12分は改札や乗車ホームへ戻るための予備時間として確保します。
新幹線改札、地下鉄、京葉線ホームなどから丸の内南口へ向かう場合は、出発位置や混雑状況によって移動に10分以上かかることがあります。その移動時間は、この記事の60分には含めていません。
このモデルコースの前提
- 全体の所要時間:約60分
- 観光・移動時間:約48分
- 駅へ戻る予備時間:約12分
- スタート:JR東京駅 丸の内南口改札を出た場所
- ゴール:丸の内南口周辺
- 改札:すべて改札外
- 料金:無料
- 主な範囲:丸の内南口、丸の内駅前広場、行幸通り入口、KITTE丸の内
- おすすめ:東京駅を初めて見学する人、一人で短時間観光をしたい人
- 注意:子連れ、大きな荷物がある人、東京駅に不慣れな人は、記載より時間がかかる場合があります。
KITTE丸の内4階の旧東京中央郵便局長室は、公開時間が全日11:00〜20:00です。午前11時前や公開時間外は、最後のKITTEを省き、行幸通り入口を見た後に早めに駅へ戻ってください。
1時間モデルコース早見表
- 0〜5分丸の内南口ドームと原敬遭難現場を見る
- 5〜13分丸の内駅舎の外観を見る
- 13〜20分井上勝像を見る(移動含む)
- 20〜30分丸の内駅前広場と行幸通り入口を見る
- 30〜42分旧東京中央郵便局長室を見る(移動・館内移動含む)
- 42〜48分丸の内南口へ戻る
- 48〜60分改札・乗車ホームへ戻る予備時間
発車時刻までの残り時間が少なくなった場合は、後半の見どころを省いてください。1時間を使い切るのではなく、利用する改札やホームへ戻る時間を優先します。
スタート地点|JR東京駅 丸の内南口
このコースは、JR東京駅の丸の内南口改札を出た場所から始めます。改札を出ると、丸の内南口ドームの内部に出ます。最初にドームと原敬遭難現場を見てから屋外へ進むため、同じ場所を往復せずに回れます。
以後の見どころはすべて改札外にあるため、見学のための入場券は必要ありません。ただし、観光後に再びJRの改札内へ入るには、有効な乗車券類が必要です。
1.丸の内南口ドームと原敬遭難現場|0〜5分
丸の内南口改札を出たら、まずドーム内部を見上げます。八角形を基調とした空間の上部には、干支や鷲などの装飾が配置されています。通勤や乗り換えで急いでいると、天井を見上げずに通り過ぎてしまいやすい場所です。
同じ南口ドーム周辺には、1921年に原敬首相が襲撃された事件を伝える表示があります。東京駅が、鉄道の玄関口であるだけでなく、近代日本の政治史の舞台でもあったことを伝える場所です。
- ここを見る:ドーム天井の干支や鷲の装飾と、原敬遭難現場を伝える表示。人の流れを妨げない位置から短時間で確認してください。
- 場所:JR東京駅 丸の内南口ドーム周辺(改札外)
- 見学時間:約5分
- 次の場所へ:丸の内駅前広場へ出て、駅舎外観を見ます
ドーム内部の装飾は東京駅ドーム天井の干支と装飾で詳しく紹介しています。
原敬と濱口雄幸に関する東京駅の歴史は東京駅に残る歴史の舞台|原敬・濱口雄幸ゆかりの場所をご覧ください。
2.丸の内駅舎の外観|5〜13分
南口ドームを見たら、丸の内駅前広場へ出て、赤レンガの駅舎を眺めます。東京駅丸の内駅舎は1914年に開業しました。戦災によって3階部分や南北のドームを失いましたが、保存・復原工事を経て、2012年に創建時の姿へ復原されました。
現在の駅舎は、創建時から残る部分と、復原工事で再現された部分が組み合わされています。近くから細部を見るだけでなく、少し離れた場所から全体を見ると、中央部、左右の翼部、南北のドームという構成が分かります。
- ここを見る:約335メートルにわたる駅舎の長さ、中央部と左右の翼部、南北ドームの位置関係。
- 場所:丸の内駅前広場(改札外)
- 見学時間:約5〜8分
- 次の場所へ:駅舎に向かって北側、丸の内駅前広場の井上勝像へ
赤レンガ駅舎の保存・復原については東京駅丸の内駅舎の赤レンガと復原の歴史で紹介しています。
3.井上勝像|13〜20分
丸の内駅前広場の北側には、「日本の鉄道の父」と呼ばれる井上勝の像があります。井上勝は、日本の鉄道行政や鉄道網の整備に力を尽くした人物です。
現在の像は、1959年に彫刻家の朝倉文夫が制作した2代目です。駅前広場のリニューアルにともない、2017年に現在の場所へ再設置されました。
- ここを見る:井上勝像が、赤レンガの丸の内駅舎に向かい合うように置かれている位置関係。
- 場所:丸の内駅前広場北側(改札外)
- 見学時間:約3〜4分
- 次の場所へ:駅舎中央部の正面、丸の内駅前広場と行幸通り入口へ
4.丸の内駅前広場と行幸通り入口|20〜30分
井上勝像から駅舎中央部の正面へ移動し、丸の内駅前広場と行幸通りの方向を確認します。駅舎中央の正面から皇居方面を見ると、丸の内駅前広場と行幸通りが同じ方向へ延びています。
ここでは行幸通りを皇居方面まで歩かず、駅前広場と行幸通り入口の景観を見るだけにします。東京駅、丸の内の街、皇居方面を結ぶ都市景観を短時間で確認できる場所です。
- ここを見る:駅舎中央部、丸の内駅前広場、行幸通りがつくる正面方向の眺め。駅舎を背にして皇居方面を見た景観も確認してください。
- 場所:丸の内駅前広場中央部〜行幸通り入口(改札外)
- 見学時間:約7〜10分
- 次の場所へ:丸の内南口前のKITTE丸の内へ
行幸通りの成り立ちは東京駅から皇居へ続く行幸通りの歴史で詳しく紹介しています。
5.旧東京中央郵便局長室|30〜42分
最後に、丸の内南口の目の前にあるKITTE丸の内へ向かいます。KITTEは、旧東京中央郵便局舎の一部を保存して整備された施設です。
4階の旧東京中央郵便局長室は、床やガラス窓などに当時の素材を使い、かつての局長室の一部を再現した空間です。大きな窓からは、東京駅丸の内駅舎を眺められます。
入場は無料ですが、公開時間は全日11:00〜20:00です。午前11時前や公開時間外は、この立ち寄り先を省き、丸の内駅前広場からそのまま駅へ戻ってください。
- ここを見る:局長室に残る昭和初期の雰囲気と、窓から見える赤レンガ駅舎。
- 場所:KITTE丸の内4階(改札外)
- 料金:無料
- 公開時間:全日11:00〜20:00
- 見学時間:約5分
- 館内移動:入口から4階への移動時間、エレベーターやエスカレーターの待ち時間を見込んでください
- 次の場所へ:KITTE館内から丸の内南口まで約5〜8分を目安
6.丸の内南口へ戻る|42〜48分
旧東京中央郵便局長室を見たら、KITTE館内を移動して1階へ下り、丸の内南口方面へ戻ります。エレベーターやエスカレーターが混雑している場合は、予定より時間がかかることがあります。
丸の内南口周辺へ戻った時点で、観光は終了です。残りの約12分を使って、利用する改札や乗車ホームへ向かってください。
- 移動時間:約5〜8分
- 観光終了の目安:開始から約48分
- 残り時間:約12分を改札・ホームへの移動に使用
新幹線、京葉線、離れた在来線ホームを利用する場合は、12分でも足りないことがあります。その場合はKITTEを省くなど、さらに早めに観光を終えてください。
午前11時前のコース
午前11時前は、旧東京中央郵便局長室が公開されていません。時間を埋めるために遠い場所を追加せず、次の4地点だけを見て早めに駅へ戻るのがおすすめです。
- 丸の内南口ドームと原敬遭難現場
- 丸の内駅舎の外観
- 井上勝像
- 丸の内駅前広場と行幸通り入口
駅舎の外観や広場を少しゆっくり見ても、開始から約35〜40分で観光を終えられます。残り時間を、改札や乗車ホームへの移動に使ってください。
時間が足りなくなったら省く場所
予定より遅れたら、無理をせず後半を省いてください。走ったり、発車時刻ぎりぎりまで観光したりしないことが大切です。
- 10分ほど遅れた場合:旧東京中央郵便局長室を省き、行幸通り入口から駅へ戻ります。
- 20分ほど遅れた場合:丸の内南口ドーム、駅舎外観、井上勝像の3地点に絞ります。
- 発車まで30分未満の場合:丸の内南口ドームと駅舎外観だけを見るか、改札外観光を行わず乗車ホームへ向かいます。
30分しかない場合の短縮コース
- 0〜5分丸の内南口ドームと原敬遭難現場
- 5〜12分丸の内駅舎の外観
- 12〜18分井上勝像
- 18〜30分駅へ戻り、利用する改札・ホームへ移動
京葉線、新幹線、離れたホームを利用する場合や、東京駅に不慣れな場合は、発車まで30分を切った時点で改札外観光を行わない方が安全です。
雨の日の改札外コース
雨の日は、屋内や地下を中心に回ると移動しやすくなります。改札外だけでまとめる場合は、次の順番が候補です。
- 丸の内南口ドーム:屋内で天井装飾と原敬遭難現場を確認
- 動輪の広場:丸の内地下南口側でC62形蒸気機関車の動輪を見る
- 丸の内地下通路:雨を避けて移動
- KITTE丸の内:午前11時以降なら旧東京中央郵便局長室へ
KITTEの旧東京中央郵便局長室は11:00〜20:00の公開です。午前11時前は、ドームと動輪の広場を見た後、無理に別の場所を追加せず駅へ戻ってください。
動輪の広場については東京駅地下「動輪の広場」の見どころと歴史で紹介しています。
鉄道設備が好きな人向け改札内コース
鉄道設備を中心に見たい場合は、基本の改札外コースとは分け、改札内だけで完結するコースにしてください。乗車券類または入場券が必要です。
- 0〜10分地下1階の銀の鈴を見る
- 10〜25分地上ホームへ移動し、一般利用者が安全に確認できるゼロキロポストを見る
- 25〜40分5・6番線ホーム有楽町寄りの保存鋳鉄柱を見る
- 40〜60分利用する乗車ホームへ移動する予備時間
ゼロキロポストは東京駅構内に複数あります。第4話で紹介している、一般利用者が安全に見られる場所を確認してください。見学のためだけに複数のホームを何度も移動するのは避けましょう。
また、新幹線ホームは在来線改札内とは条件が異なります。新幹線ホームへ入るための乗車券類がない場合は、無理に見学しないでください。
各設備については、銀の鈴の歴史、東京駅のゼロキロポスト、東京駅ホームに残る明治の鋳鉄柱で紹介しています。
90分ある場合の追加候補
90分ある場合は、基本コースの最後に、次の候補から1件を追加できます。複数を追加すると90分を超える可能性があります。
- 三菱一号館 歴史資料室:丸の内の開発史や三菱一号館の復元を紹介する無料展示。移動と見学を含め、追加で約20〜30分。
- 明治生命館:公開日・公開時間が合う場合の追加候補。館内見学を含め、追加で約15〜30分。
- 和田倉噴水公園:東京駅からの往復と見学を含め、追加で約20〜30分。噴水が停止している場合もあります。
- ヤン・ヨーステン像:丸の内側から八重洲地下街への移動と見学を含め、追加で約15〜25分。
これらの場所については東京駅周辺で見逃しやすい歴史スポット7選で詳しく紹介しています。
日本橋の日本国道路元標まで足を延ばす場合は、東京駅八重洲側からの往復だけでも時間がかかります。1時間コースには加えず、90分以上の余裕があるときの別行程として考えてください。
歩く前に確認したいこと
- 列車の発車時刻と、乗車ホームまでの移動時間
- 利用する改札が丸の内側か八重洲側か
- 在来線、新幹線、京葉線のどれを利用するか
- 京葉線ホームなど、駅の中心部から離れたホームを利用しないか
- KITTE旧東京中央郵便局長室の公開時間
- 施設の休館、臨時閉室、工事情報
- 天候と広場の歩きやすさ
- 大きな荷物を持っていないか
- 同行者の歩行速度
- スマートフォンの充電残量
安全に歩くための注意
- 横断歩道や指定された歩行経路を利用し、車道へ出ないでください。
- 広場、改札前、通路の中央で立ち止まらないでください。
- 階段やエスカレーターの乗降口付近で撮影しないでください。
- 混雑しているときは写真撮影を控え、人の流れを優先してください。
- 三脚や大型の撮影機材を広げないでください。
- 施設内では撮影の可否を確認してください。
- 改札内のホームでは、黄色い点状ブロックより線路から離れた側に立ってください。
- 列車の発着時は見学や撮影を中断してください。
- 業務用区域や立入禁止区域には入らないでください。
- 予定より移動に時間がかかった場合は、観光を途中で切り上げてください。
まとめ
東京駅の歴史は、赤レンガ駅舎だけではありません。丸の内南口ドーム、近代政治史の舞台、井上勝像、丸の内駅前広場、行幸通り、旧東京中央郵便局長室など、駅とその周辺には異なる時代の歴史が積み重なっています。
1時間でも、歩く順番を決め、観光を約48分までに抑えれば、複数の見どころを無理なく見られます。すべてを回ることよりも、乗車時刻の10〜15分前には観光を終え、利用する改札やホームへ戻ることを優先してください。
各場所の詳しい背景は、シリーズの個別記事で紹介しています。東京駅は、一度見ただけでは気づかない歴史が多く、通るたびに新しい発見がある場所です。
観光の前後に座って休みたい方は東京駅の改札内・駅ナカで休める場所をご覧ください。3時間以上の余裕がある方は東京駅で3時間以上空いたときも参考にしてください。
管理人の現地確認メモ Notes from the site owner
「公式サイトにはこうあるけど、実際は?」を確認します Checking how things really look on the ground
東京駅周辺の休憩場所・設備・移動導線について、現地で分かりにくい点があれば、 管理人が可能な範囲で確認します。費用は不要です。役に立った場合のみ、任意で応援いただけるとうれしいです。
If anything about rest spots, facilities, or walking routes around Tokyo Station is unclear from official sources, I'll check it on-site when I can. There's no charge — if it helps, an optional show of support is always appreciated.
現地確認を相談する Ask about an on-site check※確認日時点の状況です。公式情報・現地表示もあわせてご確認ください。 Information reflects the date checked. Please also confirm with official sources and on-site signage.
