TOKYO STATION HISTORY WALK

知ると歩きたくなる東京駅|見どころ・歴史シリーズ

第5話 / 全10話 読了時間 約3〜4分

東京駅「銀の鈴」はなぜ待ち合わせ場所になったのか

現在の銀の鈴は4代目。姿も場所も変えてきました。

東京駅の待ち合わせ場所といえば「銀の鈴」。現在は地下1階の改札内にありますが、最初から今の場所に、今の形で置かれていたわけではありません。

現在の銀の鈴は4代目で、東京駅の改良とともに、姿も場所も変えてきました。この記事では、銀の鈴が今どこにあるのか、なぜ設置されたのか、何代目なのか、そして東京駅の待ち合わせ場所として定着した理由を紹介します。

この記事で分かること

  • 現在の銀の鈴の場所(改札内・地下1階の銀の鈴広場)と、入場が必要な点
  • 1968年に初代が設置された理由と、初代から4代目までの変遷
  • 待ち合わせの定番として定着した背景と、利用時の注意点

現在の銀の鈴はどこにある?

現在の銀の鈴は、東京駅の地下1階、改札内の「銀の鈴広場」にあります。八重洲地下中央口改札から改札内へ進んだ先で、グランスタ東京の銀の鈴エリアに位置しています。

ここで注意したいのは、改札内にあるという点です。見学や待ち合わせには、有効な乗車券類が必要です。丸の内側の地上ホームや新幹線ホームからも向かえますが、いずれも地下1階へ降りて、八重洲地下中央口方面を目指すことになります。改札外にいる人が、入場せずに銀の鈴まで来ることはできません。

東京駅改札内地下1階の銀の鈴と銀の鈴広場
現在の銀の鈴は、東京駅改札内の地下1階、銀の鈴広場にあります。待ち合わせでは、鈴だけでなく周囲の柱や店舗も目印にすると見つけやすくなります。

銀の鈴はなぜ設置された?

初代の銀の鈴が誕生したのは1968年(昭和43年)6月10日のことです。1964年の東海道新幹線開業以降、東京駅の利用者が大きく増え、広い構内で待ち合わせに困る人が目立つようになりました。スマートフォンはもちろん、携帯電話もない時代です。そこで、分かりやすい目印として、当時の東京駅乗客助役の発案により、東海道新幹線の南乗換改札口前に鈴が吊り下げられました。

なぜ「鈴」だったのでしょうか。グランスタの公式資料によると、鈴は古くから人を呼び、注意を促す道具であったことから、駅という場所との相性がよいと考えられ、神社の鈴(神社鈴)がシンボルに選ばれました。当初の会議では金色の案も出たものの、金は成金趣味だという声があり、渋い銀色に決まったと伝えられています。初代の鈴は、竹と和紙を使って手作りされた素朴なもので、現在の金工作品としての銀の鈴とは、材質も雰囲気も大きく異なります。

東京駅銀の鈴広場にある4代目銀の鈴の近景
現在の銀の鈴は4代目。2007年に金工作家・宮田亮平氏が制作したもので、初代の竹と和紙の鈴とは材質も造形も大きく異なります。

現在の銀の鈴は何代目?

現在の銀の鈴は4代目です。1968年の初代設置から約60年、4代にわたって姿や設置場所を変えてきました。すべての代を細かく追うと年表のようになってしまうので、まずは大きな流れを表で整理します。

設置時期 主な特徴
初代 1968年6月10日 竹と和紙で手作り。東京駅1階の東海道新幹線南乗換改札口前に設置
2代目 1969年11月24日 八重洲中央改札前に設置。隠しスピーカーから鈴の音を流す仕掛けがあった
3代目 1985年2月19日 東京駅名店会が制作して寄贈。1994年に1階から地下1階へ移転
4代目(現在) 2007年10月25日 グランスタ開業に合わせて設置。金工作家・宮田亮平氏が制作

4代目は、2007年10月25日、グランスタの開業に合わせて設置されました。当時の東京藝術大学学長で金工作家の宮田亮平氏が制作した作品です。毎時0分には鈴の音をイメージしたメロディーが流れ、銀の鈴広場を利用する人に時間を知らせています。

初代は現在より素朴な鈴だった

公式資料によれば、初代の銀の鈴は竹と和紙で手作りされたもので、現在の金属製の鈴とはかなり印象が違いました。また2代目には、鈴の音が流れる隠しスピーカーの仕掛けがあり、発案した助役が音色のよい鈴を求めて多くの神仏具店をまわり、その音をテープに録音したというエピソードも伝えられています。素朴な鈴から始まり、少しずつ手が加えられてきたことが分かります。

なぜ待ち合わせの定番になったのか

銀の鈴は、利用者の増加で待ち合わせに困る人が増えたことを受け、最初から待ち合わせの目印として設置されました。偶然有名になったのではなく、東京駅側が意図して設けた集合場所だったという点が重要です。しかも公式資料によれば、初代から現在の4代目まで、各時代に待ち合わせ場所としての役割を担い続けてきました。

その後、駅の改良に合わせて場所や鈴そのものを更新しながら、待ち合わせ場所として維持されてきました。大きな鈴形で見分けやすいことや、「銀の鈴」という名前が覚えやすいことも、定着を支えた要因と考えられます。

銀の鈴と東京駅の地下空間の変化

銀の鈴の移設と更新は、東京駅の地下空間や商業エリアの整備と重なっています。3代目は1994年に1階から地下1階へ移り、4代目は2007年のグランスタ開業に合わせて設置されました。

現在の銀の鈴広場は、待ち合わせ場所であると同時に、グランスタ東京の店舗が並ぶ駅ナカ空間の一部でもあります。銀の鈴の変遷を追うと、東京駅の待ち合わせ場所が、駅の改良とともに形を変えてきたことが分かります。

銀の鈴広場から見たグランスタ東京の店舗と案内表示
銀の鈴広場は、待ち合わせ場所であると同時に、グランスタ東京の店舗が集まる駅ナカ空間の一部でもあります。

待ち合わせで使うときの注意点

  • 銀の鈴は改札内にあります。有効な乗車券類が必要で、乗車しない場合は普通入場券のほか、対応する交通系ICカードで「タッチでエキナカ」を利用できる場合があります(利用する改札が対応しているか、JR東日本の最新案内をご確認ください)。
  • 改札外にいる人が、入場せずに銀の鈴まで来ることはできません。改札の内側か外側か、事前に決めておくと安心です。
  • 東京駅には似た名前の改札や通路が多いため、「銀の鈴」だけでなく、近くの案内表示や改札名も一緒に伝えておくと分かりやすくなります。
  • 混雑時は鈴の真下が人で埋まることもあります。銀の鈴の左右どちら側か、近くの店舗や案内表示も決めておくと合流しやすくなります。
  • 広場は多くの人が行き交う場所です。通行の妨げにならないよう、大人数で長時間の占有は避けてください。
見学・待ち合わせの目安

場所:東京駅の地下1階、改札内(銀の鈴広場)/改札:改札内/料金:有効な乗車券類が必要。普通入場券は発売時刻から2時間以内/見学時間:鈴を見るだけなら5分程度/待ち合わせ:混雑時は補助の目印を決めておくと安心/休憩:広場には椅子があり、待ち合わせ前後に短時間座れる場合があります/おすすめの人:東京駅の歴史や駅文化、待ち合わせ場所に興味がある人/注意:通行の妨げにならないようにしてください。最新の場所・条件は現地の案内でご確認ください。

まとめ

銀の鈴は、東京駅を代表する待ち合わせ場所です。現在は4代目で、初代から場所や姿を変えながら、駅の改良とともに更新されてきました。今は改札内の地下1階にあるため、利用の際は入場の条件に注意してください。鈴そのものだけでなく、地下空間の移り変わりを重ねて見ると、東京駅の歴史がもう一段面白く感じられるはずです。次回は、東京駅地下にある「動輪の広場」の見どころと歴史を紹介します。

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待ち合わせの前後には、東京駅の駅ナカで休める場所や、待ち合わせ前後に座れる場所もあわせてご覧ください。


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